司法試験漏洩の明大“ブルー卿” 見苦しい弁解に裁判官も呆れ顔

司法試験漏洩の明大“ブルー卿” 見苦しい弁解に裁判官も呆れ顔
週刊文春 2015年12月17日(木)18時1分配信

「神聖なる司法試験を汚された怒りからか、公判での裁判官や検察官の追及は厳しいものでした。権力者としてチヤホヤされてきた“ブルー卿”は体を縮め、蚊の鳴くような声で質問に答えていました。しかし核心の“女性との関係”についてはごまかし続けたまま。裁判官も傍聴席も呆れ顔でした」(司法担当記者)

 司法試験の作問などを行う考査委員を務めながら、受験生の20代女性A子さんに試験問題を漏洩したとして、国家公務員法(守秘義務)違反罪で在宅起訴された“ブルー卿”こと明治大学法科大学院元教授の青柳幸一被告(67)。女性びいきで学内でも不人気だった青柳被告が「君のことが好きだ。頼む、アソコを見せてくれ」とA子さんに迫り、肉体関係を持つようになった経緯は本誌がスクープした通り(11月19日号)。A子さんの日記によれば1日数回、関係を持つ日もあったという。

 法務省担当記者が話す。

「法務省は9月の問題発覚からずっと『2人に肉体関係はなかった』と言い張ってきましたが、検察側は冒頭陳述で『2人は交際していた』と突然明らかにしました」

 検察側の冒頭陳述によると、青柳被告は家庭がありながら、2013年ごろから法科大学院生だったA子さんと不倫を開始。A子さんは14年春に大学院を修了し、司法試験を受験したものの不合格になった。被告は「次は何とか合格させたい」と考え、今年2〜5月、自身が作成に関与した問題をA子さんに教えた。採点した別の考査委員がA子さんの不自然な高得点を法務省に通報し、事件が発覚した。

「公判で青柳被告は漏洩を認めましたが、検察官から『なぜ漏洩などしたのか』と聞かれても、『A子さんを娘のように思っていた。試験で不合格になり号泣する女性を見て、娘が泣いているように思い、助けたいと思ってしまった』と、“性欲ではなく情にほだされた”との弁解をしました。しかし裁判官から『娘として付き合っていたわけではないでしょう』と突っ込まれると、5秒ほど沈黙。それでも『娘、娘……』と繰り返す青柳被告を、裁判官も最後には『ふーん、もういいです』と突き放していた。結局、検察側は懲役1年を求刑しました」(前出・司法担当記者)

 判決は12月24日のクリスマスイブに言い渡される。

<週刊文春2015年12月24日号『THIS WEEK 社会』より>

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